オフィス移転でインターネット回線はどうする? そのまま使うときにやることや、乗り換えの基準などを解説!

オフィス移転の成否を分ける重要な工程のひとつが、インターネット回線の再整備です。判断を誤ると、移転先の事務所で通信環境が悪化して、従業員の生産性が大幅に低下するかもしれません。
そこで今回は、オフィス移転でインターネット回線をどうするべきか、乗り換えの基準も含めて解説します。本記事を読めば、乗り換えの必要性を正しく判断し、スムーズにスケジュールを計画できるでしょう。オフィス移転におけるインターネット回線に詳しい事業者も紹介しているので、悩んだときは相談してみてください。
目次
オフィス移転・事務所移転でインターネット回線はどうする?

オフィス移転・事務所移転をするとき、これまで使っていたインターネット回線をどうするのか、判断に迷うことがあります。
結論として、既存のインターネット回線をそのまま使う、もしくは新規のインターネット回線に乗り換える、の2択から判断することになります。
早速、それぞれのパターンについて、メリット・デメリットがわかるように解説します。
既存のインターネット回線をそのまま使う
こちらは、既存の回線事業者とプロバイダーとの契約を継続するパターンです。旧オフィスで使っていた回線が移転先でも利用可能である場合に限ります。
一般的にインターネットを利用するときは、光ファイバーなどの回線設備を「回線事業者」に提供してもらい、ネットや電話などの接続サービスを「プロバイダー」に提供してもらいます。
新たな回線事業者やプロバイダーに変更しなければ、契約先を比較検討する手間を減らせるので、オフィス移転における別の工程に専念しやすくなります。
ただし、インターネット環境を改善する機会を逃すことになるので、工数削減のためだけに既存回線をそのまま契約するのはおすすめできません。また、固定IPアドレスを使用している場合、いずれにせよ移転に伴いIPアドレスが変更になるケースが多いため、この機会に速度改善・コストカットを目指し契約を見直すことがおすすめです。
新規のインターネット回線に乗り換える
こちらは、新規の回線事業者・プロバイダーと契約を結びなおすパターンです。
新規の回線事業者とプロバイダーを選定する必要があり、オフィス移転の工数が増える可能性は高いです。ですが、オフィス移転を機に通信環境の改善や、コストカットを実現することができるかもしれません。通信環境は移転先での生産性に直結する要素なので、社内で乗り換えを検討するプロセスは不可欠でしょう。
オフィス移転で既存のインターネット回線をそのまま使うときにやること

オフィス移転では既存のインターネット回線をそのまま使うパターンと、新規のインターネット回線に乗り換えるパターンを検討できることをお伝えしました。
オフィス移転でスムーズにインターネット回線の手続きを行うには、パターンごとの対応まで把握しておくことが重要です。
まずは、オフィス移転で既存のインターネット回線をそのまま使うときにやることについて解説します。
既存事業者が移転先の地域でサービスを提供しているかを確認する
既存事業者が移転先の地域でサービスを提供しているか確認しましょう。
移転先が非対応エリアの場合、そもそも契約を継続することができません。また、工事前の設備状況調査によって、サービスの提供を断られるケースも想定されます。
直前に継続できないと判明した場合、オフィス移転計画に支障をきたすので、早い段階で既存事業者に問い合わせをして確認しましょう。
既存のインターネット回線事業者とプロバイダーに移転を依頼する
インターネット回線の契約を継続できる場合、回線事業者とプロバイダーに移転を依頼します。オフィスの移転先の住所や移転希望日時、契約者、連絡先、プランなどを伝えて、工事のスケジュールを調整しましょう。
依頼方法は事業者によって異なる場合もありますが、サービスの公式ホームページから問い合わせできる場合が多いです。たとえば、「契約中のお客様」といった項目から「移転」「引っ越し」などのページにアクセスすると、移転依頼フォームが表示されることがあります。
既存事業者に連絡するときはひとまずホームページを確認してみてください。
オフィス移転で新規のインターネット回線に乗り換えるときにやること

オフィス移転で既存のインターネット回線をそのまま使うときにやることについて解説しました。
新規のインターネット回線に乗り換える場合は解約手続きが必要になります。
続いては、オフィス移転で新規のインターネット回線に乗り換えるときにやることを解説します。
新規のインターネット回線事業者とプロバイダーに移転を依頼する
移転先のオフィスでインターネットをスムーズに使えるように、なるべく早く新規のインターネット回線事業者とプロバイダーを選定して移転を依頼します。通信速度や安定性、国内における回線契約実績、サポート満足度など、さまざまな要素を比較して最適な事業者を選定しましょう。
迷った場合は、通信品質に定評のある大手企業のサービスを選ぶのもおすすめです。たくさんの導入事例を共有してもらえるので、サービスの信頼性を確認しやすく、安心して契約できます。
回線事業者によってはプロバイダーサービスまで提供していることもあります。回線事業者とプロバイダーのどちらに問い合わせすべきか迷ったときは、ひとまず回線事業者に相談してみるとよいでしょう。
既存のインターネット回線とプロバイダーを解約する
オフィス移転におけるインターネット回線の乗り換えを依頼したら、既存のインターネット回線、プロバイダーを解約します。
なお、回線だけを乗り換えてプロバイダーを継続する場合は、既存のプロバイダーへの連絡が必要なケースもあります。連絡をしないと従来よりも割高になったり、強制解約をされたり、インターネットが利用できなくなったりするかもしれません。
インターネット回線やプロバイダーの契約を解約するときは、違約金が発生することもあります。移転プロジェクトにかかる費用を見積もる必要があるので、事前に確認しておきましょう。
オフィス移転におけるインターネット回線の開通工事でやること

移転先のオフィス、事務所でインターネット回線が導入されていない場合は、開通工事が必要です。ここではオフィス移転におけるインターネット回線の開通工事でやることを簡単にまとめてみます。
※一般的な開通工事の例であり、利用環境によって変わる可能性があります。詳細は工事業者への問い合わせが必要です。
機器の設置場所を決めておく
移転先のオフィス、事務所でルーターや無線アクセスポイントなどの設置場所を検討しておきます。
一般的にルーターや無線アクセスポイントなどを使用するのに商用電源(AC100V)が必要になるため、設置場所付近に電源タップなども用意できるようにしましょう。
そのほか、パソコンや電話機の設置場所も決めておきます。
新規回線サービスの開通工事を行う
ビルのテナントに移転する場合を例に挙げると、工事会社に回線を電柱から建物の共用スペースに引き込んでもらう必要があります。管理会社に工事日程を伝えて開錠の手配をしましょう。
棟内の配管を活用して共用スペースからオフィスまで回線を引き込んでもらい、専用のコンセントを設置してもらいます。配管の準備についてはオーナーとも相談が必要です。
機器の接続と設定、動作確認をする
専用のコンセントからルーターを接続してもらい、接続試験(信号の確認)を実施してもらいます。問題なければパソコンや電話機などをルーターに接続しましょう。必要に応じてLANケーブルでパソコンと有線接続することも検討します。
続いて、インターネットが利用できるかどうか、通信品質に問題がないかチェックしましょう。繋がらない場合は設定ミスがないことを確認したうえで業者に問い合わせが必要です。
オフィス移転ではインターネット回線の整備以外にもやることがたくさんあります。全体のスケジュールを把握したうえでインターネット回線の整備について計画を立てる必要もあります。
オフィス移転のスケジュール、流れ、やることについて詳細を知りたい方は下記の記事もチェックしてみてください。
オフィス移転でインターネット回線を乗り換えすべきかわからないときは?

オフィス移転でインターネット回線を乗り換えすべきか迷う場合もあるでしょう。判断を誤ると、移転先のオフィスでインターネット回線に対する不満が、従業員から生じるかもしれません。
ここからは、乗り換えすべきかわからないときの検討材料を解説します。
通信環境に関する課題を洗い出す
オフィス移転でインターネット回線を乗り換えすべきか判断するには、現状の契約内容の棚卸や利用用途の洗い出しを行い、課題を明確化することが重要です。
現状の洗い出しを行うことで、以下のような課題を明確化できる可能性があります。
- 当初は従業員が少なく家庭向けの回線サービスを利用していたが、最近はクラウドサービスの利用が増えてきて、時間帯によって「通信が遅い」と感じることがあるため、法人向けサービスに切り替える必要がある
- 前任の担当者が契約した回線が使われないまま残っていたせいで、不要なコストが発生していたことが発覚した。
特に判断の基準になりやすい課題をピックアップして解説します。
通信速度が遅い・通信が不安定
通信速度が遅いと、Webサイトのページを開くのが遅くなり、情報収集やフォームの入力などに時間がかかったり、ファイルのアップロードやダウンロードに時間がかかったりすることがあります。
また、インターネットの通信速度に問題がない場合でも、突然通信が切断されると仕事を中断せざるを得なくなります。
例えば、オンライン上でドキュメントを作成しているとき文章を入力できなくなったり、オンライン商談やWeb会議の途中で音声や映像が途切れたりするケースが挙げられます。
途切れるたびに接続の設定を見直したり、パソコンを再起動したりするのは非効率です。
なお、オフィスでどのような通信トラブルが起きているかを確認するにはアンケートも有効です。
オフィス移転におけるアンケートの重要性や効果的な実施方法については下記の記事を参考にしてみてください。
月額利用料が高い
インターネット回線の月額利用料は事業者によって異なり、相場よりも高い金額で利用し続けてしまうケースも珍しくありません。乗り換えによって通信品質を改善しつつ月額利用料を最適化することも可能です。
近年は、物価高や少子高齢化による人材不足などによって、人件費の高騰が危惧される事態となっており、会社のランニングコストをひとつひとつ見直して対処すべき局面が訪れています。インターネット回線の月額利用料が少しでも高いと感じたら乗り換えを検討してみましょう。
緊急の不具合に対処できない
業種によっては夜間や早朝にシステムを利用するケースも少なくありません。夜間や早朝に回線トラブルが生じたとき、回線事業者と連絡がつかなければ業務に支障をきたします。
緊急の不具合に対処できず、業務が度々ストップするようであれば、24時間体制でサポートを受けられる回線事業者に乗り換えたほうがよいでしょう。
働き方の多様化を検討している
オフィス移転を機に働き方を見直す企業も多いです。感染症流行後のオフィスの変化として、全従業員分の座席を確保せず、代わりに会議室やリフレッシュスペースを広めに設けるケースもよく見受けられます。
そのような場合、自宅やコワーキングスペース、外出先などから社内情報にアクセスする従業員が増えるため、VPNなど安全な通信を快適に利用できるための回線スペックが必要不可欠です。
ネットワークからセキュリティまでワンストップで対応してくれる事業者に相談する
オフィス移転を機にネットワークを切り替えるか迷ったら、企業に必要なインターネット回線、ネットワークの設定、構築、保守などの業務をまとめて請け負う事業者に相談してみましょう。
インターネット回線の整備だけではなく、オフィス移転のさまざまな課題について総合的に解決策を提案してくれるでしょう。
具体的に相談できる内容の例は下記の通りです。
- ネットワークの見直し
- セキュリティの強化
- テレワークの導入
- クラウドの導入
- オフィスの無線化
- モバイルの活用
- DXの推進
- BCP対策
- 情報システム部のリソース不足
インターネット回線の乗り換えで、各種課題を解決できるか判断できない場合は、ひとまずワンストップで対応可能な事業者に相談してみてください。
オフィス移転におけるインターネット回線のQ&A

オフィス移転を機に、インターネット回線を乗り換えすべきかどうか、判断しやすくなったのではないでしょうか。ただ、インターネット回線の手続きについて、ほかにも疑問が残っている方もいるでしょう。ここでは、オフィス移転で気になるインターネット回線の疑問についてQ&A形式でご回答します。
Q1.申し込みから開通工事日までどれくらいかかる?
A1.事業者や地域によってさまざまです。
オフィスのインターネット回線の開通工事は、申請からすぐに実施するのが難しい場合もあります。オフィスの移転先や工事業者の状況、工事内容によって変わることも想定されます。
オフィス移転のプロジェクトを計画する段階で、なるべく早く工事の必要性を判断して、依頼を検討することが重要です。
Q2.開通工事費を抑えるには?
A2.土日・休日の工事を避けたり、キャンペーン特典を受けたりするのがおすすめです。
土日・休日の工事を希望すると、初期工事費に加えて追加料金が発生する場合もあります。できれば、オフィス移転のスケジュールをふまえて、平日に工事を組み込めるように調整すると、余計なコストをカットできる可能性があります。
事業者によっては、オフィス移転のプロジェクト担当者を対象に、工事費の割引キャンペーンを実施することもあります。キャンペーンを実施している事業者への相談も検討してみるとよいでしょう。
オフィス移転におけるインターネット回線の悩みはNURO Bizに相談!

オフィス移転でインターネット回線の乗り換えを判断するには、職場の課題を整理したうえで、ネットワークからセキュリティまでワンストップで対応してくれる事業者に相談する方法がありました。具体的な事業者が知りたくなった方もいるでしょう。
ワンストップでネットワークまわりの相談に乗ってくれる事業者としておすすめなのが、ソニービズネットワークス株式会社です。
法人向けICTソリューションブランド「NURO Biz」を通して、ネットワーク環境の改善やセキュリティの強化などをサポートしており、「NUROアクセス 10G」という高速インターネット回線サービスも提供しています。
ここでは、「NUROアクセス 10G」のおすすめポイントをご紹介します。
おすすめポイント1.上下最大10Gbpsの高速通信
国際的に標準化された伝送規格「XGS-PON」を採用した独自のネットワーク構成によって、上下最大10Gbpsの高速通信を実現しています。
さらに帯域確保機能を標準装備しているため、時間帯によって通信が不安定になりやすい「ベストエフォート型」の回線サービスと比較して通信が安定しやすく、快適な業務環境を実現することが可能です。
おすすめポイント2.24時間365日対応のオンサイト保守
回線終端装置からインターネット接続まで、24時間365日サポート体制が整備されています。
トラブルが発生したときは、専任の技術者が故障状況に応じて、障害の発生箇所の調査や問題の切り分け、現地での訪問対応を行います。
時間帯を問わずにサポートしてもらえるため、回線トラブルで仕事を長く中断する事態を回避しやすいです。
おすすめポイント3.月額23,850円から利用可能
「NUROアクセス 10G」は、高スペックな回線サービスを月額23,850円という抜群のコストパフォーマンスで利用可能です。
法人向けインターネット接続サービスによっては月額料金が10万円を超えるケースもふまえると、大幅なコスト削減が期待できる場合もあります。インターネット回線の料金を見直したい場合にもおすすめです。
また、「10Gプランは高スペックすぎる…」という企業には、「NUROアクセス 2G」もおすすめです。下り最大2Gbpsの回線を、月額18,850円から利用できます。
おすすめポイント4.キャンペーンで工事費が50%OFF
NURO Bizでは、オフィス移転&新設支援キャンペーンを実施しています。
オフィス移転あるいはオフィス新設に伴うインターネット回線の基本工事費が50%オフになるキャンペーンです。
新規契約の方が、キャンペーン期間中に移転先候補への導入可否調査を依頼すると、割引が適用されます。オフィス移転のコストを削減したい方はぜひ調査をお申し込みください。
まとめ

今回はオフィス移転におけるインターネット回線の整備について解説しました。
オフィス移転では既存のインターネット回線をそのまま使うことも可能ですが、通信環境に課題があるのであれば基本的には乗り換えを検討するのが望ましいです。
現オフィスで、通信速度が遅い、通信が不安定、価格が高いといった不満が生じているのなら、新たな回線事業者に相談してみるとよいでしょう。
新たな回線は申請したらすぐに使用できるわけではなく、余裕を持ったスケジューリングが必要です。オフィス移転でほかにやることを把握したうえで、なるべく早くスケジュールを組み立てましょう。
オフィス移転で回線手続き以外にやることをまとめた無料チェックリストもあります。オフィス移転の計画を立てる際にぜひお役立てください。
\ この記事を書いた人! /

移転Biz編集室
こんにちは、移転Biz編集室です! オフィス移転の際に役立つ情報をお届けします。