オフィスの最新トレンドは?レイアウト、内装、インテリア、事例などを紹介!
ビジネスの生産性を高めるためにオフィスの再構築や移転を検討している方もいるでしょう。トレンドを把握しておかないと、ありきたりなオフィスとなり、生産性の向上や課題解決のチャンスも無駄になってしまいます。
そこで今回は、オフィスの最新トレンドをはじめ、関連ワードや流行りのレイアウト、内装、インテリアなどをご紹介します。本記事を読めば、オフィスの最新トレンドを多角的な視点から理解できます。オフィス賞を受賞したオフィスの事例についても紹介しているので、ぜひお役立てください。
目次
オフィスの最新トレンド
オフィスのトレンドは時代の流れによって大きく変わります。トレンドを掴むことで、これから求められるオフィスの姿が浮かび上がるでしょう。
まずは、近年における主要なオフィスの最新トレンドから解説します。
テレワーク
新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークが広がり、フルリモートでなくても臨機応変にテレワークを認めるオフィスも増えてきました。
オフィスでテレワークを導入するには、従来と異なる新たな設備やツール、通信環境が必要です。
今後のトレンドとしては、オフィスの生産性を高めるために、テレワークに関する商品やサービスの有効活用が求められます。
付加価値向上
テレワークが主流になった現代において、オフィスに行くのが面倒に感じる社員も出てきます。ただ、ネガティブな気持ちで出社すると生産性が低くなりがちです。
その点、快適なコミュニケーション空間や自宅にはない作業環境、おしゃれな内装、レクリエーション施設などで付加価値を向上して、出社したくなるオフィスを構築する必要性も生じてきました。
社員が意欲的に出社するように、オフィスの魅力を高める取り組みもトレンドになっています。
環境配慮
国内外で環境問題が深刻化する時代背景から、オフィスには環境への配慮も求められています。環境・社会・ガバナンスの観点から投資判断を下す「ESG投資」という言葉も生まれ、環境への配慮は間接的に会社の利益に繋がる可能性があります。
環境への取り組みを対外的にアピールするために、太陽光パネルの導入やリサイクル材料のみを使用した内装、地熱冷暖房システムの採用など、環境配慮型のオフィスもトレンドになってきています。
オフィスの最新トレンドワード
オフィスのトレンドを細かく知るには、流行りのビジネスワードに着目するのもおすすめです。これからのオフィスに求められる役割や機能性などが浮かびやすくなります。
ここからはオフィスの最新トレンドワードをご紹介します。
DX
DX(デジタルトランスフォーメーション:Digital Transformation)は、事業を優位に進められるよう、AI(人工知能)やクラウドといったトレンドのデジタル技術を導入して、業務プロセスやビジネスモデル、企業文化などを改革することです。
競争が激化する現代において企業が生き残るためには、オフィスもDXを主軸に再構築する必要があります。AIやクラウドなどを導入すれば従業員の生産性が高まり、売上も増えるでしょう。
スマートオフィス
スマートオフィスは、AIやクラウドといったデジタル技術を導入した最先端オフィスです。DX推進におけるオフィスの理想形といえます。
たとえば、オフィスの受付にAI端末を用意することで受付対応を自動化できますし、クラウドPBX(※)を導入すれば自宅・外出先、本社以外でも会社番号で通話可能です。
※インターネット回線を利用して電話できるクラウド型ビジネスフォン
スマートオフィスの実現には、ネットワークに安定した通信速度と強固なセキュリティが求められます。NURO Bizではネットワーク構築の最適なソリューションをご提案できます。スマートオフィスの実現に向けて通信環境を見直す場合はNURO Bizにご相談ください。
オフィスの電話移設工事を検討する方は下記の記事も参考にしてみてください。
SDGs
SDGs(エス・ディー・ジーズ:Sustainable Development Goals)は、持続可能でよりよい世界を築くための国際目標です。2030年までに達成すべき環境や人権、災害などに関する目標が掲げられています。
さまざまな目標を知ることで社会課題が浮かび上がるため、オフィスで解決すべき課題も明確になります。これから目指すべきオフィスを検討するうえで重要な視点となるでしょう。
ABW・フリーアドレス
ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング:Activity Based Working)は、業務の活動内容に応じて働く場所や時間を自由に選ぶ働き方です。自席がある場合もあれば自席がないパターンもあります。自宅(テレワーク)や喫茶店で働くことも可能です。
また、オフィスではフリーアドレス制を導入をすることで、働き方の選択肢を増やすことができます。ABWはオフィス以外の場所(自宅や喫茶店など)も含めて働く場所を選ぶ働き方ですが、フリーアドレスはオフィス内に限って自由に席を選べるという働き方です。
トレンドのオフィスはABW・フリーアドレスを採用していることが多いです。働きやすいオフィスを追求すると自然とABW・フリーアドレスに行き着くのでしょう。
仮想オフィス
仮想オフィスは、オンライン上に創出したバーチャルオフィスです。オフィスがデザインされた画面内で、アバターを操作しながら社員同士でコミュニケーションを交わせます。
バーチャルオフィスにはデバイスから自由にアクセスできるため、本社に出社している社員や、ほかの拠点の社員、テレワーカーなどがいつでも同じ空間を共有して働けるのが利点です。
オフィスでトレンドのレイアウト
オフィスの最新トレンドワードをご紹介しました。さまざまな角度からオフィスのトレンドが見えてきたのではないでしょうか。
オフィスの具体的なトレンドは流行りのレイアウトからもわかります。続いては、オフィスでトレンドのレイアウトを解説します。
境界を作らない
なるべく壁で仕切らず境界を作らないことで、回遊性が高く会話もしやすいオフィスを実現できます。
個人用の業務スペースを作る場合も、半オープン型の仕切りにすることで、ほかの社員が声をかけやすくなります。
ビジネスにはアイデアの創出が不可欠です。会話を増やすための解決策が、境界を作らないトレンドとして表面化したのでしょう。
コミュニケーションスペースの配置
会話しやすいオフィスを実現するために、コミュニケーションスペースを配置するのもトレンドとなっています。
ファミレスのような家族席や、おしゃれなカウンター席などが挙げられます。中には商談やおもてなしができるバーカウンターを配置するケースも珍しくありません。
社員同士や取引先との交流が少ない場合は、楽しくくつろげるレイアウトを検討してみるとよいでしょう。
Web会議ブースの導入
最近のオフィスでは、テレワーク中の社員や取引先とWeb会議する場面も多くなりました。Web会議をする場合は落ち着いて会話できるスペースが必要です。
必要に応じて素早く会議するにはWeb会議ブースが役立ちます。単独あるいは複数人に対応した電話ボックスのようなブースは利便性が高いです。すでにトレンド化していてレンタルサービスでも利用できます。
配信スタジオの整備
配信が身近になった現代において、社内外の情報発信やブランディング強化に向けて、オフィスに配信スタジオを整備する会社も現れました。
配信のために会議室の背景や照明を準備する必要がなくなり、業務効率が高まります。撮影スタジオを利用する必要がなくなるので、費用負担を抑えることも可能です。
オフィスにおけるトレンドの内装
オフィスでトレンドのレイアウトをご紹介しました。レイアウトと共に気になるのが内装でしょう。引き続き、オフィスにおけるトレンドの内装もご紹介します。
近未来風
近未来風の最先端テクノロジーを感じさせる風合いのオフィスもトレンドとなっています。たとえば、映画に出てくる宇宙船のような見た目のオフィスが挙げられます。
非日常的なモニター映像や、人感センサーで光る仕掛けなどを駆使するのが一般的です。
近未来を連想させるデザインは、先進技術に強い企業というイメージも醸成できます。取引先もビジネスへの期待度を高めてくれるでしょう。
和風
グローバル企業を中心に和風オフィスもトレンドです。紙や竹、畳、提灯などの素材や家具を導入するケースが主流です。重厚感のある見た目で信頼性を想起させ、静謐な印象でおもてなしの精神も体現できます。
近年は、円安により日本を訪れる外国人が増加し、ますます日本文化が注目されています。外国人顧客が多い企業であれば、オフィスに和風テイストを取り入れることも検討してみるとよいでしょう。
エコ風
エコ風は、環境に配慮した素材やグリーンテクノロジーを導入した内装のオフィスです。国産の天然木材や特殊な断熱材を採用するオフィスが例として挙げられます。
本来捨てられる廃材をコミュニケーションスペースにアートとして飾るのもアイデアの一つです。
環境に優しいブランドイメージを演出するためか、施設全体に植物を取り入れた内装もトレンドとなっています。
ホテル風
ホテルのように信頼感や安心感を印象付ける内装のオフィスも多いです。
高級家具や、レンガ調の素材、温かみのある電球色などを採用するパターンがあります。従来の事務所というイメージを払拭させ、豪華でリラックスしやすい空間を演出したい場合に最適です。
近年、生成AIによって事務系の仕事が減り、コンサルティングのようなアドバイザリー系業務が増えている企業もあります。このような変化に伴い、ホテル風の、安心して相談できる空間づくりがより一般的になる可能性があります。
オフィスのトレンドインテリア
オフィスに取り入れるインテリアにもトレンドが見受けられます。引き続き、オフィスのトレンドインテリアをご紹介します。
ブーメラン型デスク
ブーメラン型デスクは、ブーメランのような形状をしたデスクです。
たとえば、天板の中心から端に向かって120度の角度がついた机が挙げられます。対面型と違って視線が向かい合わず仕事に集中しやすいです。
体の向きを変えるだけで机の両端に手が届くため、スペースを有効活用できて生産性も高まります。形がユニークなので、オフィスの雰囲気もオシャレに見えるでしょう。
デジタルサイネージ
デジタルサイネージは、映像コンテンツを表示させられる電子看板です。社員に社内情報を発信できるだけでなく、来社する顧客に会社の魅力をアピールすることもできます。
最近では、背景が透けて見える透明ディスプレイが普及し始めており、空間を広く見せつつデジタルサイネージを導入できるようになりました。スタイリッシュな見た目なので、近未来風を演出するのにも最適です。
ネットワーク型のデジタルサイネージは、コンテンツを配信・更新するために通信環境が必要になります。NURO Bizではネットワーク構築の最適なソリューションをご提案できます。インテリアの導入に伴い通信環境の整備が必要になった場合もNURO Bizにご相談ください。
パーソナルロッカー
パーソナルロッカーは、個人用の収納ロッカーです。出社してからパソコンや書類といった仕事道具を取り出し、外出時・退出時に再び収納するように使えます。
木目調やスタイリッシュなブラックカラーなどデザインもさまざまです。オフィスの見栄えを引き立てる装飾品としての役目も果たします。
自分のデスクを持たないABW・フリーアドレスのオフィスであればマストアイテムです。
ガラスパーテーション
ガラスパーテーションはガラス製の透明な間仕切りです。通常のパーティションと違って仕切りの奥が見えるので、空間が狭く見えません。
社員同士で互いの状況がわかり、連携もスムーズに取りやすいです。受付付近やエントランスの壁に導入すれば、顧客の来訪にも気づきやすく、迅速に対応できます。透明な見た目は清潔感も引き立てます。
最先端の海外オフィス
海外に目を向けると、日本ではあまり見られないユニークな最先端オフィスが見つかることがあります。トレンドを知る手がかりとして、最先端の海外オフィスについていくつかパターンをご紹介します。
倉庫活用型
海外では、大型の倉庫をオフィスに改装するパターンがあります。倉庫をベースとしたオフィスなら商品を保管するスペースも確保しやすそうです。
また、商品の入庫や検品、仕分けなどの業務を自動化させるオフィスを構築すれば、競合他社よりも生産性の高いオフィスになるでしょう。
動物居住型
動物とふれあいながら働ける夢のような海外オフィスもあります。仕事中でも動物が視界に入るため、常に癒し効果が得られる環境です。動物に関するサービスを取り扱う会社であれば検討しない手はないでしょう。
汚れにくいオフィス家具を選んだり、防音ブースを設置したり、通常とは異なる対策も必要です。
エンタメ重視型
海外では、遊び心を取り入れたエンタメ重視型のオフィスも多いです。遊園地のようなセットを配置するなどして、ワクワクする空間デザインを演出します。
滑り台で下に移動できるアイデアなどは、遊び心と機能性を両立した工夫です。出社したくなるオフィスを構築したい場合は、エンタメ重視型オフィスを検討してみるとよいでしょう。
最新のオフィス事例
世間で話題となっている最新のオフィス事例を知ることでもトレンドがわかってきます。ここでは、2024年度第37回日経ニューオフィス賞を受賞したオフィスから最新事例をご紹介します。
オフィス名 | オフィスの特徴 |
---|---|
第一生命日比谷オフィス | フリーアドレス制でさまざまな形状の机と椅子が配置され、好みのスタイルで業務に専念できます。座席のそばには観葉植物がふんだんに設置されリラックスできる空間に。 |
エア・ウォーター健都オフィス | 階段や床など段差がある部分に座れる仕掛けを用意。座席がない場所でも気軽に社員同士で話せるのが画期的なオフィスです。 |
ネットワンシステムズ イノベーションセンター(netone valley) | Wi-Fi 6Eに対応した最新のアクセスポイントで全館で場所を問わずセキュアで安定したネットワークを提供。「INFORMATION HUB」では、さまざまな書籍から情報を収集して個人の感性と探求力を磨けます。 |
参照:2024年度第37回日経ニューオフィス賞(ニューオフィス推進協会)
最新のオフィス事情を知るには?
本記事ではさまざまな観点からオフィスのトレンドをご紹介していますが、ほかのトレンドを知りたい方もいるでしょう。
トレンドになっている最新のオフィス事情を知るにはいくつか方法があります。多くのトレンド情報を入手することで、オフィスのアイデアが浮かびやすくなります。
引き続き、トレンドになっている最新のオフィス事情を知る方法をお伝えします。
表彰されたオフィスを参考にする
模範となる理想のオフィスを表彰している団体もあります。表彰された会社を参考にすることで、国内で特にトレンドとなっている最先端オフィスを把握できます。
今回紹介した日経ニューオフィス賞では、ほかにも今後トレンドになりそうなオフィスが取り上げられているので、気になった方は参考にしてください。
展示会に参加する
オフィスの課題解決に関するトレンド情報を展示会で発信する企業も少なくありません。オフィス家具や生成AI活用、社内コミュニケーションなどに関するトレンド製品を見つけられます。
展示会では出展社と直接商談できるため、素早く自社に取り入れられます。
オフィス移転のPM会社に事例を共有してもらう
オフィス移転を支援するPM会社は、移転支援を通してさまざまなトレンドを目の当たりにしています。PM会社に最新事例を共有してもらうことで、自己リサーチでは入手できないトレンド情報を獲得できます。
PM会社への相談を検討する場合は下記の記事も参考にしてみてください。
オフィス移転に必要なプロジェクトマネジメントとは? 主要管理項目や工程、PM会社に委託するメリットなどを解説!
トレンドから見るこれからのオフィスの在り方(2025年~2030年の予測)
ここまでご紹介したトレンドから見て取れるように、DX推進にあわせて最新テクノロジーの導入が急激に進んでいます。
AI受付や、クラウドPBX、Web会議ブース、配信スタジオ、透明デジタルサイネージなどが導入され、生産性の高いスマートオフィスが増えてきています。
このように生産性の高いオフィスがトレンドになっているのは、2030年問題(※)も背景にあると考えられます。2030年には企業の人材不足に拍車がかかり、人材獲得競争の激化や人件費の高騰などの課題が顕在化するといわれています。
採用が難しくなると、少人数で組織を維持しなければなりません。必然的に会社の業務を効率化するために、今後もITシステムの導入が活発になっていくでしょう。
ITシステムの導入に伴って通信量が増えると、ネットワーク帯域の不足により、通信速度の低下や接続の不安定化が生じる可能性があります。これにより業務の生産性が低下するリスクが生じるため、通信需要の拡大を見越して、2030年までにオフィスのネットワーク環境を見直す企業が増加すると予測されます。
NURO Bizでは、独自のネットワーク構成で上下最大10Gbpsの高速回線を提供しています。2030年問題に向けてネットワーク環境を見直したい方はNURO Bizまでご相談ください。
※2030年問題:高齢化に伴う人口の減少によって生じる社会問題の総称
まとめ
本記事では、オフィスの主要トレンドをはじめ、流行りのレイアウトや内装、インテリアなどをご紹介しました。
テレワークや付加価値の向上、環境配慮などのトレンドを起点に、レイアウトや内装、インテリアなどもさまざまなアイデアが誕生しています。
トレンドを積極的に取り入れることで企業の課題も解消しやすくなるでしょう。
ただ、現オフィスでトレンドを取り入れるのが難しい場合もあり、ケースによってはオフィス移転を検討する必要があります。
オフィス移転の流れを知りたい方は下記の記事や、やることをまとめたチェックリストも参考にしてみてください。
\ この記事を書いた人! /
移転Biz編集室
こんにちは、移転Biz編集室です! オフィス移転の際に役立つ情報をお届けします。